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こんにちは！「みかわや」のゆう子です。
「振袖」と一口に言っても色々な種類があることをご存じですか？
「これは全部友禅ですか？」と聞かれたことがあります。
友禅もあるし…紅型もあるし…辻が花もあるし…プリントもあるし…
と思っていたら即答は出来ませんでした。
売り場に並んでいるたくさんの振袖を見ると、
柄が似ているから「同じ作られ方」と思うかもしれません。
同じ「吉祥柄」でも、その描かれ方はとても個性的です。
「あっちの黒とこっちの黒は濃さが違う？」
「なんでこの振袖はクシャクシャしているの…？」
「キラキラ光ってビニールみたい…？」
今回はよく聞くけどなんとなくしか知らない
「友禅染め」を解説いたします。
POINT１ 友禅とは？
着物を染める伝統技法で『友禅染め』を略したものです。
また友禅の前に地名が付いているのは作られた地域の違いです。
京都で作られたものを京友禅、金沢で作られたものを加賀友禅、
東京で作られたものを東京(江戸)友禅、
新潟県で作られたものを十日町友禅(吉澤友禅)と呼びます。
京野菜や伊勢海老、近江牛のように郷土の名前が付いているので、
技法は同じですがそれぞれの地域に特色があります。
例えば、京友禅は刺繍や金彩が豪華で分業制なのに対し、
加賀友禅は自然文様が多く刺繍や金彩装飾は無いなど。
POINT２ 友禅染めとは？
江戸時代、京都の扇面絵師、
宮崎友禅斎（みやざきゆうぜんさい）によって考案されました。
特徴は、模様の輪郭に細く糊を置き染料のにじみを防ぐことで、
色鮮やかで美しい模様を描く技法です。
白や金で縁取りされているものは大体「友禅」と言えるかもしれません。
本来は、全て職人が手描きで行う『手描き友禅』でしたが、
明治時代に『型友禅』の技法が確立し大量生産が可能になりました。
ここで注意したいのは「型友禅だから安い」わけではありません。
手描きはもちろん膨大な作業量で高価なのは当然ですが、
型友禅も柄が豪華で細かくなるほど型紙の枚数も増えて、
色の調整やにじみなど熟練の技も要求されます。
あくまでも技法の違いで品質に劣るものではありません。
POINT３ インクジェット染色とは？
2,000年代に確立したのが、インクジェットプリントです。
プリンターで大量生産できるため、価格の安さが最大の魅力です。
友禅の柄をプリントしたものも「友禅風」であることは確かです。
見分ける方法はズバリ値段！
「こんなに安いの！？」というきものは大抵「インクジェット」だと言えます。
手描き友禅や型友禅より品質に劣るとも言えますが、
それも考えようで、悪いところも良いところもあります。
─┘─┘─┘─┘ メリット ─┘─┘─┘─┘
・価格が安い
・発色が良い（高発色で金や銀も沈まずキラキラ）
・珍しい柄がある（安いので攻めたデザインを作りやすい）
─┘─┘─┘─┘ デメリット ─┘─┘─┘─┘
・長期保存には向かない（プリントした写真が色褪せるように経年変色が起こる）
・薄い生地にしかプリント出来ない（ペラペラと安っぽい印象）
・金や銀の部分はパリパリする（染まるのではなく乗っている印象、生地がゴワゴワとする）
・深みがない（手描きの絵と比べ印刷したポスターのように表現力に欠ける）
レンタルや価格を抑えたいとお考えの方にはオススメです！
逆に、次の世代まで受け継ぎたいと考えているなら、
職人の手でしっかりと染められたものをオススメします。
POINT４ 見比べてみて！
「でも素人に違いは分からないでしょ？」と思ったら、
まずは見比べてみてください！
鏡の前で合わせてみると全然違うことに気付くはずです！
「ああ～…やっぱり良い物は違うわね～」という声をよく聞きます。
そして必ず「あんまり良い物見せないで！」と続きます（笑）
それくらい実物は違いがあります！
そのうえで何を選ぶかは貴方の次第♪
みかわやは大多喜町・茂原市・東金市と広範に渡りご愛顧いただく老舗の呉服屋で、
年間200名以上の振袖コーディネートの実績があります！
手描き友禅からインクジェットまで幅広く取り揃えておりますので、
まずはお気軽に来店して触れてみてください！
見ているだけでは分からない「品質の違い」に驚きますよ！
※来店ケーキプレゼントがありますので、2日前からの来店予約がオススメです※
先輩方の写真を参考にしてみましょう！
それでは、貴方のご来店を心よりお待ちしております。
◇私が書いています◇
相談できる呉服屋みかわや ゆう子
私はどちらかというと「織り」の方が好きだったのですが、
東京染小紋を見て「染め」の良さも少しだけ分かった気がしました。