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こんにちは!「みかわや」のゆう子です。
振袖にも流行り廃りがあるのをご存じでしょうか?
2021年頃から急速に増えているのが「無地の振袖」です。
無地でなくとも一昔前のシンプルで地味な振袖が流行っています。
洋服と同じように振袖の流行りも一定の周期で繰り返しているようです。
そんな風潮の中「柄が派手過ぎる振袖は下品だ」という声を聞いたことがあります。
全面に意匠を凝らした豪華な振袖が「下品」なんてことあるでしょうか?
一方で「あんな寂しい無地の振袖…なんだか可哀そう」という声もありました。
無地だから寂しいのは当然ですが「可哀そう」なんてことあるでしょうか?
答えは、どちらもNOです!
現代の洋服選びと同じ価値観、センスで和装を語ることは出来ません。
和装には和装の世界観、振袖の役割、景気動向などを理解すれば、
何故この時代にまた「無地振袖」が流行っているのか分かってきます。
今回は、無地振袖に関するポイントを4つ解説します。
流行りに踊らされせず、貴方のセンスで貴方の色を出しましょう!
POINT1:振袖の柄の意味と量
振袖の柄に描かれているものはすべて「吉祥模様」です。
幸運が訪れることを願って、
縁起の良い物をこれでもかと詰め込んだのが振袖であり、
成人のお祝い、ハレの日に相応しい正礼装です(皇室行事にも出られる格式です)
それが派手だからという理由で「下品」であることはありません。
更に、柄の一つ一つが縁起物ですから、
多ければ多い方が良いと思うのが親心です。
幸運も金運も仕事運も健康運も…と願っていけば派手になっていくのは当然。
振袖の柄は洋服の柄とは意味合いがまったく違います。
だからと言って、無地の振袖が「可哀そう」である理由にもあたりません。
無地の部分を近くでよーく見てみてください。
生地自体にうっすらと模様が入っていませんか?
地紋(じもん)と言い、その模様も柄と同じくすべて吉祥文様です。
シンプルな物が好きというスタイルを大事にしても尚、
祝福の気持ちには変わりがありません。
POINT2: 振袖の柄とお金の関係
振袖の柄や絞りなどは職人の途方もない手間暇で出来ています。
色々と意匠や技巧を凝らしていけば派手になっていき、
もちろん値段も上がっていきます。
昔の人が「柄の量」=「金額」と捉えていたのも事実で、
お金をかけて良い物を誂えたいと思うのもまた親心です。
コロナ禍で経済的に苦しい時に「振袖にお金をかけるなんて…」と、
思う人が増えるのは仕方のないことですが、
それはあくまで個人の価値観です。
一方で、無地振袖は意匠が少ないため低価格でもあります。
それによって多くのお客さまに振袖を楽しんで頂けることも喜ばしいことです!
ニュアンスカラーやダスティーカラー、モノトーンが流行るのも、
洋服と同じ感覚で振袖選びをしている方が増えた証拠でもあります。
POINT3: 振袖と色の関係
人間は「生活環境にある色」と「服の色」で、
バランスを取ろうとするそうです。
色彩や装飾が過剰とも言える都会で育った人は、
自然とシンプルでモノトーンの物を選ぶといった具合です。
その方が環境に良く馴染むことを感じ取っているのでしょう。
柄に柄を合わせた大正ロマンのきものは、
色の少ない簡素な街並みにとても良く映えたはずです。
環境によって色や柄に対する価値観が違うのも当然。
どっちつかずな解説になってしまいましたが、
振袖について「これが正解」「こうでなければいけない」という、
独善的なルールはありません。
ご家族で意見が割れることもあるかも知れませんが、
貴方が納得する振袖をフラットな気持ちで探しましょう♪
POINT4: 呉服の知識
「それでも最低限のマナーはあるんでしょう?」と思ったら、
着物のプロになんでもご相談ください。
みかわやは大多喜町・茂原市・東金市と広範に渡りご愛顧いただく老舗の呉服屋で、
年間200名以上の振袖コーディネートの実績があります!
経験豊富なスタッフが貴方の理想を叶えるお手伝いをいたします♪
また振袖に限らず、現代において和服は特別な装いです。
普段は着ない大きい柄が不思議と似合っていたり、
いつも着ている色が何故かしっくりこなかったり……
「これは絶対選ばなかったけど、着てみたら案外いいかも」と着姿を見て驚くお嬢さまも多いです!
まずは来店して実際に試着してみてください!
今まで知らなかった「自分」に気付くかも知れないですよ。
※来店ケーキプレゼントがありますので、2日前からの来店予約がオススメです※
先輩方の写真を参考にしてみましょう!
それでは、貴方のご来店を心よりお待ちしております。
◇私が書いています◇
相談できる呉服屋みかわや ゆう子
私はグレイッシュやモノトーンの方が好きです。
しかし「派手」「かわいい」「綺麗な色」は、
若い時にしか着られないと知っているので(笑)
なるべく色物を着るようにしています。